ChatGPTじゃ足りなかった理由 性格×関係性×シーンに特化したコミュ術LABを作った話

(更新: ) 著者: ナギ
#40代 #管理職 #ツール開発 #MBTI #16タイプ #コミュニケーション #AI活用
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ChatGPTじゃ足りなかった理由|コミュ術LABを作った話

はじめに:ChatGPTで聞けるのに、なぜ自分で作ったか

結論からお伝えします。 「ChatGPTに毎回プロンプトを書くのが面倒だったから」、僕は『16タイプ別コミュ術LAB』を自分で作りました。

きっかけは、自分が16Personalitiesを受けて「ISTJ-T」と出たときの素朴な戸惑いでした。

ナギ
「ChatGPTで聞けばいいんでしょ?でも、毎回プロンプトを書くのがしんどい…」

ナギ

数十名規模のチームを率いる現役管理職として、相手は毎日変わります。上司・部下・同僚・取引先・家族…。「相手の16タイプ」「自分との関係性」「今日のシチュエーション」を毎回ChatGPTに説明し直すのは、率直に言って続きません。

この記事では、ナギシフト公式の無料ツール 『16タイプ別コミュ術LAB』 を作った理由・設計思想・実用シーンを、開発者目線で正直にお話しします。

なお、LABには CSV人物リスト機能 があり、一度登録すれば「あの人のタイプ何だったっけ?」と毎回思い出す必要はありません(詳しくは7章で解説します)。

実物を先に触ってみたい方はこちら → 16タイプ別コミュ術LAB

ナギ
この記事は性格診断シリーズの派生です。MBTIの基礎は 40代管理職のためのMBTI活用ガイド をどうぞ🌿

ナギ


1. なぜChatGPTだけでは不十分だったか

最初に正直なところを書きます。 ChatGPTは万能だけど、毎日のコミュニケーションには「重すぎる」 というのが半年使ってみた結論でした。

1-1. 毎回プロンプトを書く面倒さ(再現性の壁)

「相手はENTPで、自分はINTJ、関係性は同僚、シチュエーションはタスク依頼、目的はスピード重視で…」と毎回打ち込むのは、想像以上にしんどい。 数回ならいいですが、 毎日の1on1や業務依頼で繰り返すのは現実的ではありません

1-2. 同じ「INTJ部下」でも、上司が誰かで言い回しは別

ここが見落とされがちなポイント。 同じINTJの部下でも、ESFJの上司から伝えるのと、INTJの上司から伝えるのとでは、刺さる言い回しが違います。 ChatGPTは聞けば答えてくれるけれど、 「自分タイプ × 相手タイプ」の組み合わせを毎回伝える 手間が発生します。

1-3. 既存の相性診断サイトは「相性◯%」止まり

世の中の相性診断サイトの多くは、「あなたとあの人の相性は78%です」までで終わってしまう。 僕が欲しかったのは、 「で、明日の1on1で何て言えばいい?」 という実用一歩手前の答えでした。

1-4. 16Personalities公式は読みにくい

16Personalities公式のRelationshipsページは情報量が豊富ですが、英語翻訳調で読みづらく、職場で「明日使う」用途には向きません。

ChatGPTとコミュ術LABの使い勝手比較。プロンプト不要で関係性とシチュエーションを選ぶだけのLAB
図1:ChatGPTは万能だが「重い」、LABは「軽くて即答」。両方使うのが正解。

2. LABの設計思想3つ

ツールを作るにあたって、譲れない設計思想を3つ決めました。

2-1. 「その場で使える具体性」を最優先

抽象的なアドバイスは要らない。 コピペで明日使える一言テンプレ を最優先で出力する。 「相手の自尊心を尊重しましょう」ではなく、「『君の判断軸を聞かせてほしい』と切り出す」レベルの具体性です。

2-2. 「決めつけ防止」のガードレール

性格診断の最大の落とし穴は 「タイプの決めつけ」 。 LABは出力のあちこちに「タイプは仮説」「本人に確認を」というガードレールを埋め込み、 誤用を構造的に防ぐ 設計にしました。

2-3. 「AIとの併用」を前提に作る

LABはChatGPTを置き換えるものではありません。 即答が欲しい時はLAB、深掘りしたい時はAI。 「AI深掘りプロンプト」もセットで生成 することで、両方の良いとこ取りを目指しました。

3つの設計思想(具体性・ガードレール・AI併用)の関係図
図2:3つの設計思想は独立ではなく、互いに支え合う関係にある。

3. 7軸入力の意味

LABの中心にあるのは 「7軸入力」 という設計です。多すぎず、少なすぎず、ちょうど7つに絞り込みました。

3-1. 7つの軸とその役割

役割
自分タイプ出し手の認知の癖を反映INTJ
相手タイプ受け手の認知の癖を反映ESFP
関係性言い回しのフォーマル度を決定上司/部下/同僚/家族
シチュエーション場の文脈を決定1on1/業務依頼/会話修復
目的アウトプットの方向を決定育成/スピード/関係修復
強度表現の強弱を決定やんわり/普通/はっきり
温度関係の現状を反映良好/普通/悪化

3-2. なぜ7軸なのか

最初は3軸(自分・相手・目的)で試作しました。しかし「同じ依頼でも上司と部下では違う」「関係が悪化中なら言い回しを変えたい」という現場の声で軸を足していき、結果7軸に落ち着きました。

  • 少なすぎ(3〜4軸):出力が雑になり「結局どう言えば?」が残る
  • 多すぎ(10軸以上):入力が面倒になり離脱する
  • 7軸:30秒で入力でき、出力の精度も保てる絶妙なライン

3-3. 関係性カテゴリで連動フィルタ

地味に効いているのが 「関係性で選択肢が連動する仕組み」 。 「上司」を選んだら、シチュエーションには「1on1」「業務依頼」「フィードバック」だけが出る。「家族」を選んだら「会話修復」「相談」「日常会話」が出る。 無関係な選択肢を見せないことで、入力ストレスを減らしました

7軸の意味と組み合わせ数を示した図解。理論上の組み合わせは数十万通り
図3:7軸の組み合わせ数は理論上 数十万通り。だから「事前生成」ではなく「動的合成」が必要だった。

4. 一言テンプレが「コピペで使える」理由

ここがLABの心臓部です。 「7軸の組み合わせから、コピペで使える一言テンプレを動的に組み立てる」 仕組みを解説します。

4-1. 静的データ × 動的合成のハイブリッド

全パターンを手書きで用意するのは現実的ではありません(数十万通り)。 かといって全自動生成だと品質が安定しない。 そこで、 タイプ別の「核となる素材」を静的データで持ち、関係性・目的・温度で組み立てる ハイブリッド方式を採用しました。

4-2. 気質グループ(NT/NF/ST/SF)で粒度を揃える

16タイプを個別に書き分けるのではなく、まず 4気質グループ に整理。 そのうえで、目的(育成/スピード/関係修復)と温度(良好/普通/悪化)で文章を組み立てます。 これで「全パターン手書き」を回避しつつ、出力の質を担保しました。

4-3. 全パターン手書きじゃないからメンテ可能

ハイブリッド方式の最大のメリットは メンテナンス性 。 「目的」に新しい選択肢を追加したい時も、4気質分のテンプレ素材を足すだけで全タイプ対応できます。 将来の拡張余地 を残すための設計です。

4-4. ナギ的お気に入りポイント

正直に言うと、開発を経て一番気に入っているのは 「関係性とシチュエーションに応じて出力が変わる」 ところです。

同じ「INTJ → ESFP」の組み合わせでも、「上司から部下への業務依頼」と「夫婦間の会話修復」とでは、出力される一言テンプレがガラッと変わります。 この「文脈に応じた変化」こそが、ChatGPTに毎回プロンプトを書く手間の代替になっている と感じています。

気質グループ×目的×温度から一言テンプレを組み立てるロジックフロー
図4:気質グループ × 目的 × 温度のかけ合わせで、コピペ可能な一言テンプレを組み立てる。
ナギ
「関係性とシチュエーション次第で答えが変わる」って、当たり前のようで、既存ツールには無かった発想なんです。

ナギ


5. AI深掘りプロンプトとの使い分け

LABはChatGPTを置き換えるツールではありません。 「即答」と「深掘り」の役割分担 が大事です。

5-1. LABが向いている場面

  • 1on1の直前、5分で言い回しを準備したい
  • 業務依頼のメッセージを書く前に、切り出し方を決めたい
  • 会議中、相手のタイプを思い出して即対応したい

30秒で入力、即出力 が欲しい時。

5-2. AI深掘りプロンプトが向いている場面

  • 部下が長期的な悩みを相談してきて、文脈ごと整理したい
  • 取引先との関係修復に、長いメールを書く必要がある
  • チーム編成全体の最適化を検討したい

文脈・事情を伝えて、長めの提案 が欲しい時。

5-3. 両方使うのが正解

LABの出力画面には、 そのまま深掘り用のChatGPTプロンプトをコピーできるボタン を用意しました。 即答が欲しい時はLABの一言テンプレ、もう一段踏み込みたい時はそのままAIへ。 両方使うのが、結局いちばんラクで早い という結論です。


6. 実際の使い方(実例3シーン)

抽象的な話だけだと伝わらないので、僕が実際に使っている 3つのシーン を紹介します。

6-1. シーン①:1on1の準備

  • 自分:INTJ(上司)
  • 相手:ESFP(部下)
  • 関係性:上司→部下
  • シチュエーション:フィードバック面談
  • 目的:育成
  • 強度:普通
  • 温度:普通

LABの出力イメージ(一言テンプレ):

「最近の現場の動き、すごく頼りにしてる。ひとつだけ、ここを変えたらもっと伸びると思う点を共有させて。」

INTJ的な「論理整理→改善点」の癖を、ESFP向けに ポジティブで温度のある語り口 に変換しています。これを毎回ChatGPTに頼んでいたら3分はかかる。LABなら30秒です。

6-2. シーン②:業務依頼

  • 自分:INTJ
  • 相手:ENTJ(同僚)
  • 関係性:同僚
  • シチュエーション:タスク依頼
  • 目的:スピード重視
  • 強度:はっきり
  • 温度:良好

LABの出力イメージ:

「来週水曜までにXの方針出しをお願いしたい。ゴールはAとBの選択。判断材料は揃ってる。」

ENTJ的な「結論先行・裁量重視」を意識し、 目的・期限・選択肢を一文に圧縮 した依頼文に。同じ依頼を温度「悪化」で生成すると、もっと丁寧な前置きが入る出力に変わります。

6-3. シーン③:夫婦の会話修復

  • 自分:INTJ
  • 相手:ISFJ(パートナー)
  • 関係性:家族
  • シチュエーション:相談された
  • 目的:関係修復
  • 強度:やんわり
  • 温度:悪化

LABの出力イメージ:

「気持ちの整理、最後まで聞かせてほしい。僕の意見は、聞き終えてからでいいかな。」

INTJの「すぐ解決策を出す癖」を抑え、ISFJ向けに 共感と傾聴を優先 する切り出し方に。 仕事と家庭で同じツールが使える のは、自分でも作ってみて気づいた発見でした。

ナギ
仕事だけじゃなく、家族との会話にも使える。これは作る前は想定してなかった嬉しい誤算でした。

ナギ


7. もう毎回タイプを覚えなくていい|CSV人物リスト機能

ここまで読んで「便利そうだけど、毎回『〇〇さんはINTJ』って思い出すのが結局面倒では?」と思った方。

正直、僕も同じことを感じていました。

そこで実装したのが、 CSV人物リスト機能 です。

CSV人物リスト機能のBefore/After。毎回タイプを思い出す必要がなくなり、登録した人物リストから選ぶだけで自動入力される
図5:Before「毎回〇〇さんのタイプを思い出す」→ After「リストから選ぶだけ」

7-1. 一度登録すれば、次からはクリックひとつ

使い方は驚くほどシンプルです。

  1. 自分/相手のタイプ選択セクションにある「💾 登録から選ぶ」ボタンをクリック
  2. モーダルから登録した人物を選ぶ
  3. タイプ・関係性・強度が自動でフォームにセットされる
  4. あとは シチュエーションと目的を選ぶだけ

✨ 一番のメリット:「あの人のタイプ何だったっけ?」と毎回思い出す必要がなくなります。

💡 ナギ的お気に入りポイント:「ナギ自身」を self 関係性で登録しておくと、「自分のタイプ」も毎回選び直さずに済みます。

7-2. CSVで一括登録できる

人物が多い場合は、ExcelやGoogleスプレッドシートで CSV を作って一括インポートできます。

名前MBTIタイプ関係性強度メモ
山田太郎INTJ上司寡黙・論理派
鈴木花子ESFP部下明るい・現場好き
ナギ自身ISTJ自分自分の基準値

ヘッダーは すべて日本語 にしました。Excel で開いたときに直感的に分かるようにするためです。

📥 サンプルCSVをダウンロード

7-3. 関係性カテゴリで色分け表示

登録した人物リストは、 関係性カテゴリで色分け されます。

  • 🔵 仕事系(上司・部下・同僚)
  • 🟢 家族系(夫婦・親・子)
  • 🟣 プライベート系(恋人・友人)
  • 🟠 自分(self)

視覚的に分類されているので、「仕事の人」「家族」を一目で見分けられます。

7-4. プライバシー設計

人物データは すべてブラウザのローカルストレージに保存 されます。

  • ✅ サーバーには一切送信されません
  • ✅ 登録した名前・メモは外部に漏れません
  • ✅ 必要に応じてCSVエクスポートでバックアップ可能

⚠️ 注意:ブラウザのキャッシュを削除するとデータも消えるので、定期的にCSVエクスポートしてバックアップしておくと安心です。

ナギ
「全部覚えなくていい、ツールに任せてラクしましょう」を地で行く機能になりました🌿

ナギ


8. ガードレールの設計(炎上回避)

便利なツールほど、 誤用すると関係を壊すリスク がついてまわります。LABには明確なガードレールを設けました。

⚠️ LABを使う上で、必ず守ってほしい3つのルール

8-1. タイプは仮説、本人に必ず確認

LABの出力はすべて 「相手がそのタイプである」という仮説の上の提案 です。 本人が違うタイプかもしれない、自己認識と他者認識がズレているかもしれない。 必ず本人に「こう思ったんだけど合ってる?」と確認する プロセスをセットにしてください。

8-2. 評価には絶対に使わない

タイプ別の傾向を、 査定・人事配置・採用判断 に使うのは厳禁です。 LABは コミュニケーションの設計 にだけ使う、と線を引いてください。

8-3. 個人情報はサーバー送信しない(フロント完結設計)

LABはあえて ブラウザ完結(フロントエンドのみ) で設計しています。 入力したタイプや関係性は サーバーに送信されません。 個人情報や社内事情をツールに入力しても、外部に漏れない設計にしてあります。

⚠️ LAB活用、3つの絶対NG

  • 決めつける:タイプは仮説。必ず本人に確認 (出力は提案であって診断ではない)
  • 評価に使う:査定・配置の判断材料にしない (コミュニケーション設計のみ)
  • 機密を外部送信:LABはフロント完結設計 (とはいえ自己防衛も忘れずに)

9. 今後のロードマップ

LABはまだ完成形ではありません。 少しずつ育てていく 前提で公開しています。

9-1. Phase 1(実装済):基本機能リリース

  • 7軸入力
  • 一言テンプレ3本生成
  • AI深掘りプロンプト出力
  • フロント完結設計

9-2. Phase 2(予定):誤用防止と観察支援

  • NG言い換え検知:強度を上げ過ぎた表現を警告
  • 観察ヒント拡充:「日常でこう振る舞う人はこのタイプ寄り」のチェックリスト
  • レーダー意味づけ:4軸スコアの読み方ガイド

9-3. Phase 3(将来):学習と振り返り機能

  • プレイブック保存:よく使う組み合わせをマイページに保存
  • A/Bテスト学習:「この言い回しで反応が良かった」を記録
  • チーム共有モード:管理職複数名で社内ノウハウを共有
ナギ
完璧を目指さず、使いながら育てていきます。「こんな機能が欲しい」のフィードバック、いつでも歓迎です🌿

ナギ


おわりに:全部覚える必要なし、ツールに任せていい

LABは「ChatGPTを使いこなせない人のため」ではありません。 「ChatGPTを毎回使うのが面倒な人のため」 に作りました。

正直なところ、僕自身、16タイプを完璧に覚えるのは一生無理だと感じています。こういうのを暗記するのが昔から苦手で、 「だったら覚えなくていいツールを作ろう」 と発想を切り替えました。

そのために組み込んだのが CSV人物リスト機能 です。一度登録すれば、相手のタイプも自分のタイプも、毎回思い出さなくていい。 「全部覚える必要なし」のメッセージを、機能としても実装した 形です。

💡 この記事のいちばん大事な一言

全部覚える必要ないですよ。 ツールに任せて、ラクして、人間関係を良くしましょう

数十名のチームをマネジメントする現役管理職として、毎日のコミュニケーションを 少しでも軽く、少しでも温かく したい。同じ思いの方は、ぜひLABを使ってみてください。

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