40代管理職が、誰にも言えなかった5つの本音 − 会社だけが人生になると苦しくなる −
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はじめに|「楽じゃなかった」と気づいた瞬間
管理職になって3年目。大手製造業の課長です。
正直に言います。管理職は、思っていたより楽じゃなかった。
40代になり、課長になり、気づけば「自分の本音」を置く場所がなくなっていました。
本記事は、僕が誰にも言えなかった5つの本音を、現役のまま書き残す体験記です。最後に、それでも会社員を続けるためにたどり着いた「外軸」の話まで書きます。
会社を辞めたいのではなく、会社だけに依存したくなかった。
これが、半年かけてたどり着いた今のスタンスです。
5つの本音|誰にも言えなかったこと
ここからは、僕が現役のまま言語化した5つの本音を順に書きます。読みながら「自分にもこの感覚あるかも」と感じる箇所が1つでもあれば、それはあなただけのことではありません。
本音①|「評価してあげたい」が、答えは渡せない
結論、管理職の評価は「点をつける」ではなく「自分事に変換させる」仕事でした。
部下と接していると、「もっとこうすれば評価してあげられるのに」と思う場面が多くあります。でも、それを直接伝えれば変わるわけじゃない。
考課フィードバックの場面では、本人の特性を踏まえて言葉を選びます。同じ「もっと挑戦してほしい」でも、
- 🧠 慎重さが強い部下には「リスクを洗い出した上で進める価値があるテーマ」として
- 🎯 達成欲が強い部下には「数値で測れるゴールがある挑戦」として
- 🤝 調和性が強い部下には「チームに広がる影響」として
伝え方を変える。それでも本人が自分事として変わるかどうかは、最終的には本人次第です。
答えを渡すより、自分事にしてもらう方が、ずっと難しい。
ここが、評価する側の見えない苦しみです。表向きは「フィードバックの仕事」だけど、実態は「相手の内側に火がつくのを待つ仕事」。点数は5分で書けても、変化に効くフィードバックは何ヶ月もかかる。
しかもその努力は、評価する側からは見えづらい。「ちゃんと伝えたのに、なぜ変わらないんだ」。そんな苛立ちを、誰にも言えないまま飲み込んでいます。
本音②|上下左右に、逃げ場がない
結論、課長の仕事は「上下左右の板挟みを引き受ける」ことそのものでした。
リソース配分の場面が一番分かりやすい。
📒 課長が日々握る「3方向の顔色」
- ⬆️ 上司に対しては:現場の実態を踏まえたリソースの妥当性を伝える
- ⬇️ 部下に対しては:上の意向を翻訳しつつ、パフォーマンスの最大化を促す
- ↔️ 横組織に対しては:適正配分の妥当性を問われる
3方向の顔色を見ながら、その場でバランスを取り続ける。「あちらを立てればこちらが立たず」が日常です。
ナギ
しかも、誰かに「いや、それは違うと思います」と言える余白も少ない。なぜなら、自分が言うべき立場でもあるから。不満を言える上司もいなければ、不満をぶつけてもいい部下もいない。
これは外から見ると「課長は権限がある」ように映るけど、実態は「権限の代わりに逃げ場を失っている」状態に近いです。
本音③|これ以上の出世が、楽しそうに見えない
結論、出世という選択肢が、僕の中では「能力の問題」ではなく「好きかどうかの問題」になっていました。
正直に書くと、これ以上上に上がるつもりは今のところありません。理由はシンプルで、上位職になるほど、
- ⚙️ 技術に関わる時間が減る
- 📊 純粋なマネジメント業務(人事・予算・調整)が増える
- 😶 楽しそうに見えない
これだけです。
正直に書くなら、もう一つ感覚があります。このまま「好きじゃない方向」に人生が進んでいく感覚が、少し怖かった。そんな違和感が、課長の役割をこなしながらどこかで音を立てていました。
能力的には、もしかすると向いているかもしれません。チームを動かす、調整する、判断する。ある程度はできてきた自覚があります。でも、
能力的には向いている。でも、好きとは限らない。
この違和感に、僕は40代になってようやく言葉を当てられるようになりました。
きっかけは、価値観マップを作ったことです。「自分は何が好きで、何に時間を使いたいか」を棚卸しした時、「上位マネジメント」は上位に来なかった。
それまでは「向いているなら、やるのが筋」「断るのは逃げ」と思っていました。でも、「向いている」と「好き」は別物だと、紙に書いてみて初めて気づいたんです。
これは決して「諦め」ではなく「選択」だと、今は思っています。
本音④|家では、会社の話をしない
結論、家庭では会社の愚痴をほとんど話していません。
理由は2つあります。
- 🛡️ 家族に話しても、困らせるだけ
- 🔄 オンとオフを切り替えたい
ただ、これは美徳ではなく、不器用さなのかもしれません。本音を吐き出さない分、ストレスは確実に自分の中に溜まっていきます。
それが顔を出すのは、土日です。具体的に言うと、土日のお風呂。
家族が寝静まった後、湯船に浸かりながら、なぜか平日の判断のことを反芻している自分がいます。
- 💭 あの時、もう少し違う伝え方ができたんじゃないか
- 💭 来週の1on1、どう切り出すべきか
- 💭 上にどう説明すれば、現場が苦しまずに済むか
楽しいから考えるんじゃない。切り替えきれていないから、考えてしまう。
家族の前ではフラットな顔を保ち、会社では責任を背負った顔を保ち、お風呂で初めて素の自分に戻る。これが現役管理職の現実です。
そういう時間が必要だと、今は受け入れています。ただ、もしこれが会社のことばかりになったら、たぶん壊れてしまう。だから僕は、お風呂で意識的に「家族のこと」「いま熱中できること」を考えるようにしています。
本音⑤|「会社を辞めたい」ではなかった
結論、何度か「辞めたい」と思いました。でも、本当の苦しさは「辞めたい」ではなく、別の場所にありました。
辞めようと思ったタイミングは、いくつもあります。
- ⚠️ 大きな失敗で責任を背負った時
- ⚠️ 上司との関係がうまくいかなかった時
- ⚠️ 業務量と裁量のバランスが崩れた時
そのたびに踏みとどまり、続けてきました。気づけば、いつの間にか管理職になっていました。
でも、踏みとどまった後によく感じたのは、「辞めたい」という感情そのものではなく、「会社しかない自分」が苦しいという別の感情でした。
仕事で失敗する → 自分のすべてが否定された気がする
評価で納得できないことがある → 人生そのものを否定された気がする
上司との関係がこじれる → 居場所がなくなった気がする
すべてを「会社」で測ってしまう自分。一つの場所で起きたことが、人生全体を揺らしてしまう。
会社を辞めたいのではなく、会社だけに依存したくなかった。
これが、僕が半年かけて言語化できた本当の苦しさです。
「辞める」が解決ではない。「辞めなくても済むように、外に軸を持つ」が解決でした。
救いの章|「会社の外」に軸を作る
結論、僕にとっての救いは「会社の外に小さな軸を作る」ことでした。逃げるためではなく、会社員を続けるための土台として。
きっかけは、価値観マップでした。
森岡毅さんの『苦しかったときの話をしようか』を参考に、自分の好き・嫌い・得意・苦手を紙に書き出した時、会社員としての評価軸では見えなかった「自分」が浮かんできました。
- ❤️ 「人を理解する」が好き
- ❤️ 「仕組みを考える」が好き
- ❤️ 「コツコツ書く」が苦じゃない
- 💢 「短期で大量の調整をする」は嫌い
このマップを見ながら気づきました。会社の評価軸 ≠ 自分の価値観マップだったんです。
それまでは「会社で評価されること=自分の価値」だと無意識に思っていました。でも、価値観マップを見れば、自分には「会社が見ていない自分の良さ」があり、「会社の評価軸では低いけど、自分は大事だと思っている軸」もある。
ここから、副業として始めたのがこのブログ「ナギシフト」です。
ナギシフトは、僕にとって:
- ✍️ 会社では使わない「文章を書く」を活かす場
- 🧭 「人を理解する」を会社の外で深める場
- 🎯 「会社の評価」と無関係な、自分基準の達成軸を持つ場
副業として収益も少し出はじめましたが、本当の価値は「外に軸ができたこと」でした。
そして面白いのは、ナギシフトで得た学びが本業に還流していること。
- 🤖 ブログのために学んだAI活用 → 本業の業務効率化
- 🧭 性格診断シリーズの執筆で深めた知見 → 1on1の質UP
- ✍️ 文章で言語化する習慣 → 部下への伝え方の解像度UP
副業が本業を妨げるどころか、副業が本業を支えている感覚があります。
これは「逃げるための副業」とは違います。会社員を続けるための、視野を広げるための副業です。
会社の外に小さな軸ができたことで、以前より少しだけ、会社員を続けやすくなりました。
苦しかったときの話をしようか
USJをV字回復させたマーケター森岡毅さんが、自分の娘に向けて書いた「自分の価値観の見つけ方」。本記事の「価値観マップ」の元ネタ。会社員人生に迷う40代に、最も刺さる1冊です。
- 自分の「好き」「得意」を体系的に棚卸し
- 会社員を続けながら自分軸を持つ思想
- 40代の判断軸を作り直す入口に
まとめ|判断のためには、自分を理解することから
結論、僕がたどり着いた答えは「自分を理解してから、選択肢を選ぶ」でした。
40代になると、選択肢はいろいろあります。
📒 40代の選択肢(どれも正解になり得る)
- 🏢 現職を続けて、課長の先まで行く
- ⚖️ 現職を続けるけど、出世はそこまで求めない(僕はここ)
- 🚀 転職して、別の場所で力を発揮する
- 👨👩👧 家族を一番に置いて、仕事の比重を下げる
- 🌱 副業で複数の軸を持つ
どれも正解で、どれも不正解です。自分の価値観に合っていれば正解、合っていなければ不正解。それだけです。
「自分では決めきれない」と感じたら
ここまで読んで、「向いていないかもしれない」「給料に見合わない」「やりがいが見つからない」と感じた方へ。
自分1人で答えを出せない時は、外部の視点を借りるのが効きます。特に40代のキャリアは、転職するしないにかかわらず、市場価値を把握すること自体に価値があります。
ハイクラス向け転職エージェント(ビズリーチ・JAC等)に登録するだけで、
- 💼 自分の市場価値が見える
- 💰 「今の給料は適正か」が分かる
- 🌐 異業種・異職種の選択肢を知れる
- 🤝 中立的な相談相手ができる
利用は無料で、転職を決めなくても情報だけ得られます。今すぐ動くためではなく、判断材料を増やすために使うのが、現役管理職らしい使い方かもしれません。
詳しい比較は姉妹記事「40代エンジニア向け転職エージェント徹底比較4選」にまとめています。
でも、自分の価値観が分からない状態で選ぶと、どの選択肢を選んでも苦しくなる。逆に、自分を理解してから選べば、どの選択肢を選んでも納得できる。
人生は一度きりです。だから、判断のためには「会社にどう評価されているか」より「自分は何を好きか」を、まず棚卸しすることが先です。
5つの本音をここまで書いてきましたが、最後に1行だけ残せるなら、これを書きます。
会社を続けるためにも、会社の外に自分の軸が必要だった。
これが、現役課長3年目の僕が、誰にも言えなかった本音の総まとめです。
もし今、少し息苦しさを感じているなら。
同じように板挟みで苦しんでいる40代管理職に、少しでも届けば嬉しいです。
— Calmly. Surely. —
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本記事の文脈をさらに深めたい方への関連記事です。
— Calmly. Surely. —
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